閣議決定の概要
2026年4月3日、政府は使用済み太陽光パネルのリサイクルを義務づける法案を閣議決定しました。今国会に提出され、成立すれば2027年末にも施行される見通しです。
この法案はここに至るまで約1年半の曲折がありました。時系列で整理します。
経緯(時系列)
2024年9月
環境省と経産省が合同審議会を立ち上げ、リサイクル義務化の検討を開始。
2025年3月
制度案がとりまとめられる。当初案では「拡大生産者責任(EPR)」に基づき、リサイクル費用をパネルの製造業者・輸入業者が負担する設計でした。
2025年5月
内閣法制局が、家電リサイクル法など既存法との整合性を問題視。法案の今国会提出が見送りに。
2025年8月
浅尾環境大臣がリサイクル義務化の制度案そのものを断念すると発表。費用負担のあり方を白紙に戻して再検討する方針に。
2025年10月〜
メーカー負担の義務化を撤回し、所有者の努力義務+大規模事業者への報告義務という方向で再設計が進む。
2026年1月
環境省・経産省が新制度案を合同審議会に提示し、大筋了承。
2026年4月3日
閣議決定。
最大の争点:費用負担
最大の争点は「費用負担を誰が担うか」でした。当初のメーカー負担案が退けられ、最終的には排出事業者(発電所オーナー)が責任を負う形に落ち着いています。
法案の骨子
- メガソーラー事業者に、廃棄パネルの重さ・処分方法を含む計画の提出を義務化
- 国が計画を審査し、不十分なら勧告・命令。従わない場合は罰金
- 2030年代後半に中小事業者・個人住宅も対象に加えることを目指す
- メーカー・輸入業者にはリサイクルしやすい設計を努力義務化
今後の焦点
パネルの大量廃棄は2030年代後半にピークを迎え、年間17〜28万トンに達する見込みです。施行までにリサイクルの処理体制をどこまで整備できるかが、今後の焦点になります。